見果てぬ夢 Endless dream /会場風景 Venue vew/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:佐藤元紀
見果てぬ夢 Endless dream
コメント
時間の止まったその瞳は一点だけを見つめ見開かれている。誰も見たことのない夢の続きがそこにある。
The pupil in still time stares at one point. There is a continuation of dreams that no one has seen.
この作品は動物の剥製を鉛筆で描いたものです。右からキツネ、ミミズク、シカ、一見して何の動物か解らないようにそれぞれの頭部の一部を切り取りました。瞳の空白の代わりに実際に剥製で使われている義眼の実物を展示しています。
私は以前から剥製と言う異質な「存在」に関心がありました。かつては生命そのものであったはずのその物体がただの物質になり、しかし生きているときの姿を再現され義眼を入れることで再び生命を得たかのようにこの世に留まっています。その人工的に作られた瞳を抜き取ったらその先の剥製の体内にはどのような空間が広かっているのかとても興味を持ち空想しました。虚無なのか時間なのか歴史なのか、しかしその空間はどことも繋がっていないような気がします。瞳を空白にすることで見るものの想像を巡らせる入口にしたいと思いました。
動物には歴史も家系も履歴も残されていません。只、血を受け継ぎそこに生きているだけです。しかし、彼らには壮大な生存をかけた記録があります。目の前にいる姿そのものが何億年もの月日を経て獲得した記録そのものなのです。私たち人間の歴史はそれを借りているようなものです。
時の止まった物達は帰るところもなく、今どこを漂い何を見つめているのでしょうか。
見果てぬ夢 <キツネ> Endless dream <Fox>/H1800mmxW1800mm/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:佐藤元紀
見果てぬ夢 <ミミズク> Endless dream <Owl>/H1800mmxW1800mm/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:佐藤元紀
見果てぬ夢 <シカ> Endless dream <Deer>/H1800mmxW1800mm/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:佐藤元紀
見果てぬ夢 Endless dream /剥製の義眼 artificial eye/nakanojo biennale2019/撮影:佐藤元紀
見果てぬ夢 Endless dream /剥製の義眼 artificial eye/nakanojo biennale2019/撮影:佐藤元紀
見果てぬ夢 Endless dream /剥製の義眼 artificial eye/nakanojo biennale2019/撮影:佐藤元紀
見果てぬ夢 <キツネ> Endless dream <Fox>/H1800mmxW1800mm/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:宮本和之
見果てぬ夢 <ミミズク> Endless dream <Owl>/H1800mmxW1800mm/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:宮本和之
見果てぬ夢 <シカ> Endless dream <Deer>/H1800mmxW1800mm/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:宮本和之
見果てぬ夢 Endless dream /会場風景 Venue vew/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:宮本和之
見果てぬ夢 Endless dream /会場風景 Venue vew/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:宮本和之
見果てぬ夢 Endless dream /会場風景 Venue vew/ケント紙に鉛筆 Pencil on paper/nakanojo biennale2019/撮影:作者
back